空白の2日間…その1
日記が前後して悪いけど、8月24日から25日のことについて公開していなかった部分を書く。
そう、私が東京に帰ることを決めた日の翌日から、やっぱり帰るの辞めた日までのこと。
まず、23日。
この日、オイラは東京に帰ることを決め、26日の航空券を手配する。残り3日間で北海道でのオチをつけるつもりであった。そのあたりは、その日の日記参照。
8月24日。
宿泊先の釧路のホテルから、またまたチェックアウトタイム寸前に退室する。ホテルを出た後もグズグズしていて、とりあえず、駅前のミスドで現実逃避。どうしたらいいのかわからない。
自転車は25日に先に宅急便で送ってしまうので、自転車で行動できるのは今日だけ。
最後、ぼーってしていてももったいない。とりあえず、キャンプ場に行ってみようと思った。私が一番居心地が悪い場所。できればもう行きたくない、そうゆう場所。そこで終ろう。んで、もう一発くらい旅人の本性を明かして、結末に結び付けよう。実は、最初からオチに使うキメ台詞は決めてある。この旅に出るより前からずっと考えていた台詞があるのだ。それに結び付ける画を撮るとするか…。よし、北海道でのラスト、最低な夜にしよう。最低なまま東京に帰って、延長戦を撮ろう。
そんなわけで、明日には釧路から自転車を送らなくてはならないので、行って帰って来れる距離のキャンプ場に行くことにする。目星い人がいなかった場合のことを考えて、念のため、レンタルテントのある場所を選ぶ。結果、達古武キャンプ場に決定。釧路から20キロほど離れた場所、達古武沼のほとりにある小さなオートキャンプ場だ。
14時に釧路を出て、16時過ぎにキャンプ場に到着。道に迷ったせいで時間がかかってしまった。北海道は長い一本道が続くため、一度道を間違えると、引き換えすのに時間がかかるのだ。
でも、今日の走行は快適だった。明後日には東京に帰れる、もう北海道を自転車で走らなくても済む、そして、もう平野を探さなくてもいいのだ。そう考えたら、気が楽になって、気持ち良く走れた。北海道に来て初めて、自転車に乗るのが楽しかった。気温も涼しく、風も穏やかだった。
キャンプ場にて、テントと寝袋とランタンをレンタルする。テントは広くてよかった。窮屈なのが苦手なオイラには有り難い。
んで、早速獲物を探してみたが、家族連れや子供の林間教室?みたいな連中ばかりで、チャリダーは一人もいない。バイクの兄ちゃんが一人、私のテントのそばにテントを張っていたのを発見。その人にするか…。んでも、兄ちゃんは一人でカヌーを楽しんだ後、テントに篭ってしまった。兄ちゃんがカヌーから下りるときに、こちらから挨拶してはみたものの、それっきり。なんとなく話しづらかった。そうこうしているうちに、日は落ちてしまい、就床モードに。うーん…もう無理だな。何もできないまま終わるのか…。呆然としていたその時。
夜道を自転車に乗ってやってくる男性を発見!平野さんだ!
って、んなわけはなく。
それが前の日記で書いた、自然愛好家のM君なのだった。
思い切って自分から声をかけると、気さくな対応。展望台で夕日を見てからキャンプ場に下りきたので、夜道になってしまったと言う。話が弾んできたので、最後の獲物は彼にしようと思った。山にしか興味がないような真面目な青年なので、落とすのが難しそうだ。とりあえず、話を合わせてみる。山の話に興味はないのだが、楽しそうに話を聞いているフリをする。話ついでに、私が撮影しているものの話をしてみたら、面白がって食いついてくれた。平野さんを探しだせないので、諦めて明後日には東京に帰るのだと話すと、「最後まで諦めないで欲しい」と言われる。一緒に平野さんの行きそうな場所を考えるから、諦めないでくれと。単純に嬉しかったのと、期待に答えなければ、という気持ちになって、瞬間で、東京に帰るのを辞めることにした。明日、また釧路に戻って、航空券を払い戻してこよう。宅急便も断ろう。何もかもドタキャン。
で、M君に一人旅の人の傾向と対策について情報を得ながら、平野ゾーンを探ることに。無人駅で寝てるんじゃないかとか、台風が近づいているので、台風好きな平野さんなら、わざわざ海岸沿いに行くんじゃないかとか。実はラストに三国峠を走行ルートにもってくるかもしれないから、三国峠の頂上に毎日行ってみたらどうかとか(それは勘弁してくれ)。なにせ、ヒントも情報も何もないせいで、埒が明かない。もう、ただのカンに任せるほかない。んで、なんとなくなカンで、「最北端かなぁ」と言ってみる。平野さんは何回も最北端に向かってツーリングしているからだ。それを聞いたM君は「行った方がいいよ!」とノリノリ。で、なんとなく行くことにした。ノリで決めた。あっさりと。正直、いみわかんない。
でも、8月は残り一週間。あと一週間で最北端までいけるのか?釧路からの距離を測ると、約450キロあるが…。
えーい、もういいや。どうせ、どこへ行っても同じなんだ。最北端へいったところで何もない。平野もいない。わかっている。
とりあえずだ。とりあえず行こう。どうせ始めから行く場所がないんだ。無理やり目的地を決める。その方が楽だ。さ迷うのは苦しい。
明日の朝、釧路駅に戻り、航空券のキャンセルと、寒くなって来たので防寒着を買おう。で、改めて再出発を切ろう。
釧路から最北端へ向かうルートは、また達古武キャンプ場を通過することになる。その道を少し上った先に塘路キャンプ場がある。M君は明日はそこにテントを張るらしい。付近の湿原で丹頂鶴を見るのだとか。
テントのない私を泊めてくれるというので、お言葉に甘えることに。昼間、釧路で諸々の用を済ませたあと、塘路キャンプ場に行くことを約束した。
この日の夜は、テントの中で一人で寝た。明日の夜はM君にお世話になることになる。
でも、M君を獲物にする気はなくなった。
いやだったのだ。人を舐めてかかるのも、それで両者が痛い目を見るのも、それをエンターテイメントにするのも。いやだった。
ー25日に続くー
そう、私が東京に帰ることを決めた日の翌日から、やっぱり帰るの辞めた日までのこと。
まず、23日。
この日、オイラは東京に帰ることを決め、26日の航空券を手配する。残り3日間で北海道でのオチをつけるつもりであった。そのあたりは、その日の日記参照。
8月24日。
宿泊先の釧路のホテルから、またまたチェックアウトタイム寸前に退室する。ホテルを出た後もグズグズしていて、とりあえず、駅前のミスドで現実逃避。どうしたらいいのかわからない。
自転車は25日に先に宅急便で送ってしまうので、自転車で行動できるのは今日だけ。
最後、ぼーってしていてももったいない。とりあえず、キャンプ場に行ってみようと思った。私が一番居心地が悪い場所。できればもう行きたくない、そうゆう場所。そこで終ろう。んで、もう一発くらい旅人の本性を明かして、結末に結び付けよう。実は、最初からオチに使うキメ台詞は決めてある。この旅に出るより前からずっと考えていた台詞があるのだ。それに結び付ける画を撮るとするか…。よし、北海道でのラスト、最低な夜にしよう。最低なまま東京に帰って、延長戦を撮ろう。
そんなわけで、明日には釧路から自転車を送らなくてはならないので、行って帰って来れる距離のキャンプ場に行くことにする。目星い人がいなかった場合のことを考えて、念のため、レンタルテントのある場所を選ぶ。結果、達古武キャンプ場に決定。釧路から20キロほど離れた場所、達古武沼のほとりにある小さなオートキャンプ場だ。
14時に釧路を出て、16時過ぎにキャンプ場に到着。道に迷ったせいで時間がかかってしまった。北海道は長い一本道が続くため、一度道を間違えると、引き換えすのに時間がかかるのだ。
でも、今日の走行は快適だった。明後日には東京に帰れる、もう北海道を自転車で走らなくても済む、そして、もう平野を探さなくてもいいのだ。そう考えたら、気が楽になって、気持ち良く走れた。北海道に来て初めて、自転車に乗るのが楽しかった。気温も涼しく、風も穏やかだった。
キャンプ場にて、テントと寝袋とランタンをレンタルする。テントは広くてよかった。窮屈なのが苦手なオイラには有り難い。
んで、早速獲物を探してみたが、家族連れや子供の林間教室?みたいな連中ばかりで、チャリダーは一人もいない。バイクの兄ちゃんが一人、私のテントのそばにテントを張っていたのを発見。その人にするか…。んでも、兄ちゃんは一人でカヌーを楽しんだ後、テントに篭ってしまった。兄ちゃんがカヌーから下りるときに、こちらから挨拶してはみたものの、それっきり。なんとなく話しづらかった。そうこうしているうちに、日は落ちてしまい、就床モードに。うーん…もう無理だな。何もできないまま終わるのか…。呆然としていたその時。
夜道を自転車に乗ってやってくる男性を発見!平野さんだ!
って、んなわけはなく。
それが前の日記で書いた、自然愛好家のM君なのだった。
思い切って自分から声をかけると、気さくな対応。展望台で夕日を見てからキャンプ場に下りきたので、夜道になってしまったと言う。話が弾んできたので、最後の獲物は彼にしようと思った。山にしか興味がないような真面目な青年なので、落とすのが難しそうだ。とりあえず、話を合わせてみる。山の話に興味はないのだが、楽しそうに話を聞いているフリをする。話ついでに、私が撮影しているものの話をしてみたら、面白がって食いついてくれた。平野さんを探しだせないので、諦めて明後日には東京に帰るのだと話すと、「最後まで諦めないで欲しい」と言われる。一緒に平野さんの行きそうな場所を考えるから、諦めないでくれと。単純に嬉しかったのと、期待に答えなければ、という気持ちになって、瞬間で、東京に帰るのを辞めることにした。明日、また釧路に戻って、航空券を払い戻してこよう。宅急便も断ろう。何もかもドタキャン。
で、M君に一人旅の人の傾向と対策について情報を得ながら、平野ゾーンを探ることに。無人駅で寝てるんじゃないかとか、台風が近づいているので、台風好きな平野さんなら、わざわざ海岸沿いに行くんじゃないかとか。実はラストに三国峠を走行ルートにもってくるかもしれないから、三国峠の頂上に毎日行ってみたらどうかとか(それは勘弁してくれ)。なにせ、ヒントも情報も何もないせいで、埒が明かない。もう、ただのカンに任せるほかない。んで、なんとなくなカンで、「最北端かなぁ」と言ってみる。平野さんは何回も最北端に向かってツーリングしているからだ。それを聞いたM君は「行った方がいいよ!」とノリノリ。で、なんとなく行くことにした。ノリで決めた。あっさりと。正直、いみわかんない。
でも、8月は残り一週間。あと一週間で最北端までいけるのか?釧路からの距離を測ると、約450キロあるが…。
えーい、もういいや。どうせ、どこへ行っても同じなんだ。最北端へいったところで何もない。平野もいない。わかっている。
とりあえずだ。とりあえず行こう。どうせ始めから行く場所がないんだ。無理やり目的地を決める。その方が楽だ。さ迷うのは苦しい。
明日の朝、釧路駅に戻り、航空券のキャンセルと、寒くなって来たので防寒着を買おう。で、改めて再出発を切ろう。
釧路から最北端へ向かうルートは、また達古武キャンプ場を通過することになる。その道を少し上った先に塘路キャンプ場がある。M君は明日はそこにテントを張るらしい。付近の湿原で丹頂鶴を見るのだとか。
テントのない私を泊めてくれるというので、お言葉に甘えることに。昼間、釧路で諸々の用を済ませたあと、塘路キャンプ場に行くことを約束した。
この日の夜は、テントの中で一人で寝た。明日の夜はM君にお世話になることになる。
でも、M君を獲物にする気はなくなった。
いやだったのだ。人を舐めてかかるのも、それで両者が痛い目を見るのも、それをエンターテイメントにするのも。いやだった。
ー25日に続くー
